VOL.171 / 2025.12.01
仏教のルーツを辿る旅へ
ブランドディレクターの生き方指南書
皆さま、こんにちは。
しばらく更新が滞ってしまいましたが、ドレスハーセルフのプロモーション活動であちらこちらを飛び回っておりました。ようやく落ち着き、久しぶりにジャーナルを書く時間が持てています。

今日は10月に訪れたインドでの体験をお話しします。
今回、インドには仕事で3日ほど滞在し、その後は友人と北インドを旅してきました。
インドに行く理由といえば、あの混沌の空気を味わうため?エネルギーほとばしる若い国の勢いに触れるため?インドベジを食べ尽くすため?
どれも魅力的ですが、私の旅の目的は「仏陀の足跡を辿ること」でした。もちろん、初インドです。

仏教は、紀元前5世紀ごろにゴータマ・シッダールタによって創始された、世界三大宗教の一つです。裕福な王子として生まれながら、心の安寧を求めて出家し悟りを開いた彼の教えは、なぜか故郷のインドでは根付かず、死後アジア各地へと広まっていきました。
インドには仏教の四大聖地があります。
・生誕地:ルンビニ
・悟りの地:ブッダガヤ
・初転法輪の地:サールナート
・涅槃の地:クシナガル
今回は、このうちブッダガヤとサールナートを訪れることができました。
興味深かったのは、私たちには”仏教とヒンズー教は別物”という認識がありますが、インドでは仏陀はヒンズーの神の生まれ変わりと考えられており、両者の境界は曖昧だということ。
東に進むほどヒンズー文化の影響は薄れ、中国、韓国、そして日本へと至る頃には、もはや原始仏教の面影はほとんど残っていないように感じます。
原始仏教の教えはとてもシンプルです。
一. 何事にも執着しないこと
一. 何事にも中庸であること
煩悩だらけの私にはなかなか難しい教えですが、最下位カーストの人々を救うために起こしたという仏陀の教えは、まさに愛と献身そのものです。


ブッダガヤで降ってきたメッセージ

ところで、ブッダガヤの大寺院には世界中から修行僧が集まり、読経する人、祈りを捧げる人、静かに瞑想する人、その場全体が独特のエネルギーに包まれています。

内部は撮影禁止のためお見せできませんが、本当に素晴らしい空気でした。
仏陀が悟りを開いたとされる菩提樹の前で、私はガイドさんに
「ここは本当にパワースポットですね。たくさんエネルギーをいただきたい」
と話しながら、両手を広げようとした瞬間。
突然、キアヌ・リーブス(※映画『リトル・ブッダ』の影響です)が、日本語で語りかけてきたのです。
「おまえ、いつまで人からもらうことばかり考えているんだ。与えるんだよ。おまえのようなつまらぬ者でも、人に与えることはできるんだ」
え? いまの何? と混乱しつつ、私は菩提樹の下に座り込み、その続きに耳を澄ませました。
「おめえも66年、生きてきた。父も母も看取った。これからは、おめえにできる小さなギフトを、身近な人に分け与えて生きていけ」
あまりに唐突なのに、はっきり聞こえたのです。なぜか日本語で。
気がつけば、頬には自然と涙が流れていました。
女性を応援したいという自分の原点
実は私には、昔から薄々自覚していたことがあります。
女性のための応援団でありたいということ。時にはジャンヌ・ダルクのように、いや、ちょっと大げさでしょうか。でも私は『フェミニスト右翼』だと自分で思うほど、ずっと女性を励ます役割でいたいのです。
残りの人生は、自分にできるほんの小さなことでいい。
誰かの力になれるなら、そうやって生きていきたい。
菩提樹の前で聞こえたあの言葉は、その背中を押してくれた気がしました。
(完全に自己解釈かもしれませんが、心はとても満たされていました。)
特別な霊感があるわけでもなく、仏教徒でもない私が、なぜか、「降ってきた」としか言いようのない体験でした。
ドレスハーセルフでの私の役割とは
シニアの私だからこそ、ドレスハーセルフの商品が持つ良さを深く理解でき、それを伝えられるのかもしれない。
そして、同世代の女性が悩みながらも前向きに生きる姿に寄り添い、少しでも元気を届けられる存在でありたい。
ブッダガヤでの不思議な体験を思い返しながら、そんなことを考える今日この頃です。

最後に、シルクモダールパーカーを着てパシャリ。素晴らしいインドの旅でした。
ブランドディレクター”Y”
大学卒業後、インテリアブランドを立ち上げる。20年にわたるブランド構築経験を活かした後、ブランドコンサルティングを開始。DRESS HERSELFでは、自身の実体験や同世代の悩みをすくい上げ、女性の生き方をベースに、コンセプトからシーズン毎の企画、方向性などを牽引。世界中で暮らし、旅した経験があり、ロックで自由でパワフル。




