VOL.134 / 2023.12.06
女性は世界中で頑張っているのだ!~Part 4~
ブランドディレクターの生き方指南書
さてさて、いよいよこの旅のハイライト!
今回の地震のほぼ震源地、ベルベル人(モロッコの土着の民)の住む小さな村に行ってきました。
モロッコの人口構成比はベルベル人が40%、侵略してきたアラブ人が60%というのが公式発表ですが、もう、すっかり混血されていて純粋なベルベル人というのはもっと少ないと思います。
彼らはモンゴルから来たと言われており、赤ちゃんは背中に大きな蒙古斑があるのです。
顔つきもアジア人に近くて、とても親近感があります。
そんなベルベル人が肩を寄せ合って暮らしている小さな村を訪ねました。なぜかって?それは連帯を示すため。
紹介されたSaidaさんという女性が、村で小さなビジネスをやっているのです。インスタグラムはコチラです。
世界中の観光客をマラケシュから1時間30分くらい離れたベルベルの村に呼んで、モロッコお料理を一緒に作ったり、村の子供たちと交流会を開いたり、村の女性が織る絨毯制作の現場を見せてもらったり、オリーブオイルを作る所を見学したり。
こんな荒涼としたところに川から水をひいて、細々と畑を耕したり、オリーブを取ったりして暮らしています。
日干し煉瓦を重ねただけの家。だから地震には弱いのですよね~
クッキングクラスの様子です。
村にいる元気いっぱいの子供たち。
ロバがこの石をひいて手作りオリーブ作りです。
私たちも必死でサラダとタジンを作っています。(野菜を切ってるだけですが)
この村に行く途中、道端には地震の被害により家に帰れなくなった人たちのテントが連なり、その人たちを助けるための救護施設や無料の食糧配給所などがありました。
Saidaさんの村は家は多少崩れたりしたところもあったそうですが、村人は全員無事。
こんな時こそ、現金収入が大事なので、観光客を受け入れていました。日本人なんてほぼ誰も来ないので大変珍しがられて喜んでくれました。
ベルベルの女性は生まれてからほぼ村を出ないで一生を過ごす人が多く、読み書きもできない人が多かったのですが、新国王ムハンマド6世の代になって、女子の教育にお金をかけるようになり、今では村の女の子たちも学校に行くようになったそうです。
離婚の請求権も女性にはなかったそうで、ここ15年くらいで大きく改善したそうですが、田舎の村では根強い風習が残り、離婚したくてもできない女性が、生活の糧もなく我慢して生きている現状だそうです。
Saidaさんはそんな女性たちの為に現金収入を売る手段を編み出しました。それが、SNSを駆使してマラケシュに来た観光客をベルベルの村に来させて、田舎のお料理を村人と一緒に作り食べ、ベルベル人の風習や文化などを共有するというエクスカーションを旅行代理店に売り込んだのです。おかげで、インスタを見ている限り毎日のように観光客がやってきては、Saidaさん達の暮らしを学んでいる様子。こういうのって海外に旅をする醍醐味ですよね!
やはり、土地の人と触れ合ってこその国際理解です。
Saidaさんは、いつか離婚した女性がお互いを助け合って生きる村を自分の力で作ることが夢だそうで、話を聞いていて、私も何かの一助になれないだろうか?と思い、まずはこのジャーナルで彼女の活動を紹介させていただくことにしました。
モロッコは間違いなく、世界で一番楽しい国の一つです。皆さんも旅行に行くことがあったら、是非Saidaさんの村を訪ねて、美味しいモロッコ料理を村人と一緒に楽しむ小トリップに出かけてみてください。
今年はいつまでも温かく(昼間だけですが)気分がいいです。
でもこれから一気に寒くなると思われます。インフルエンザも大流行の2023年、手首、足首、顔の首、新色ブラックが発売になったシルクリブレギンスで下半身もしっかり温めて、風邪をひかないように今年を乗り切りましょうね。
ブランドディレクター”Y”
大学卒業後、インテリアブランドを立ち上げる。20年にわたるブランド構築経験を活かした後、ブランドコンサルティングを開始。DRESS HERSELFでは、自身の実体験や同世代の悩みをすくい上げ、女性の生き方をベースに、コンセプトからシーズン毎の企画、方向性などを牽引。世界中で暮らし、旅した経験があり、ロックで自由でパワフル。