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FEATURE 147

国内トップクラスの
ニット産地を訪ねて。

Making with Kawashima Knit Gosen

FEATURE 147

国内トップクラスの
ニット産地を訪ねて。

Making with Kawashima Knit Gosen

FEATURE 147

国内トップクラスの
ニット産地を訪ねて。

Making with Kawashima Knit Gosen

国内トップクラスのニット産地を訪ねて

DRESS HERSELFの母体、山忠がある新潟県加茂市から車で約1時間、日本一のニット産地と呼ばれる五泉市があります。
豊富な水資源を持つ利点を活かして、日本有数のニット産地となった五泉市は、古くから絹織物業で栄え、今も多くのニット工場が軒を連ねています。

その中の一つ、株式会社川島は、DRESS HERSELFが長年信頼を寄せる協力工場です。
今回、秋冬シーズンを控え、とても多忙な川島ニットを訪れ、川島幹生社長に貴重なお話を伺いました。

五泉市は、ニット製品の製造数が日本一の町。百貨店などでも、五泉ニットは高級ニットとして人気があります。
その理由は、五泉市に国内トップクラスの技術を持つ工場が集まっているからです。

川島ニットもその一つで、職人の卓越した技術、丁寧な仕事ぶり、妥協を許さない姿勢が際立っています。名だたるデザイナーやブランドからの信頼が厚く、依頼が絶えないのも納得です。
五泉ニットを名乗るには、厳しい基準をクリアし、五泉ニット工業協同組合に加盟する必要があります。川島ニットもその一員で、川島社長は副理事長もつとめていらっしゃいます。

五泉ニットが特別なのは、その生産工程における徹底したこだわりです。
川島ニットでは、編み目の美しさや風合いを最大限に引き出すため、糸に合わせた最適な編み方や加工方法を採用しています。

例えば、この秋冬のスペシャルアイテムとして限定発売したカシミヤ100%カーディガン。ミドル丈ロング丈を作っていただきました。この素晴らしいシルエットと風合いは、川島ニットの協力がなければ作れませんでした。

カシミヤの糸はとてもデリケートで柔らかいので、糸が切れたり、傷が出やすく、とても繊細で扱いが難しいもの。なので傷が出ないように、職人が編み機を微調整をしながら編まなければいけません。
糸が切れないようゆっくりゆっくりと、通常のウールカーディガンの約1.5倍もの時間をかけて丁寧に進めています。
さらに仕上げ工程では通常行うタンブラー乾燥ではなく、時間をかけた平置きの自然乾燥を採用しています。もちろん、自然乾燥ですからかなり時間がかかりますが、風合いは他に類を見ないほど素晴らしいものに仕上がります。
こうした大変な手間を、川島ニットの熟練した職人達は一枚一枚、丁寧に施しています。その結果、しなやかな肌触りと美しい仕上がりになるのです。

DRESS HERSELFでは人気の商品、シルクコットンのニットカーディガンも川島ニットに作っていただいています。

DRESS HERSELFが別注でオーダーした糸は、シルク50%にコットン48%を撚り合わせた特別なもの。シルクとコットンそれぞれの糸を撚って(=ねじり合わせることです)編んでいるのですが、この撚糸は通常よりも緩めなので扱いが非常に難しく、いまだに編んでいる最中のトラブルが絶えないようです。普通の工場では簡単に編めるものではありません。しかし、川島ニット工場の職人たちは、その糸に合わせた微細な調整を行い、見事に仕上げてくれます。

「このバランスの悪い糸をよく編めるなぁ」と驚かれることもあるそうですが、その川島ニットのこだわりがDRESS HERSELFならではの上質なアイテムを生み出しているのです。

五泉市の強みは、ニットに関わるすべての資源が揃っていること。製品メーカー、原料メーカー、商社、資材メーカー、機械メーカーが密接に連携しているため、川島ニット工場のような規模の工場でも、高品質なものづくりが可能となっています。

また、五泉市の工場同士は互いに協力し合う風土が根付いており、時にはライバル関係を超えて仕事を請け負い合うことも。「五泉全体でニット産業を盛り上げていく」という強い思いが、この町のものづくりを支えています。

今回の工場見学を通じて、五泉ニットのものづくりに対する情熱と、川島ニット工場の職人たちの技術力の高さを改めて実感しました。
DRESS HERSELFのアイテムを、自信を持ってお届けできるのは、工場の皆さんの努力と地域全体の協力によって支えられているのだと感じます。

ここで一つ、ニット工場ならではの役にたつ豆知識を教えていただきました。
洋服の「虫食い」は誰しもが気になりますよね。でもその虫、どこから来ているかご存知でしょうか?実は動物の毛を刈り取る際に、元々毛に付着している卵が孵ったものだとか。もちろん、製品にする際にきちんと「洗い」をかけますが、それでも落ちきれなかった目に見えないほど小さな卵がニットに付着していることが稀にあるそうです。ですので防虫剤は忘れずにクローゼットに入れてください。衣類の上に置くことがポイントだそうです。

DRESS HERSELFと川島ニットが作るアイテムには、単なる衣服を超えた「ものづくりの物語」が詰まっています。
川島ニット工場の熟練の技と、DRESS HERSELFのデザインが融合した一着を通じて、国産ニットの魅力を肌で感じていただければ幸いです。