VOL.148 / 2024.11.14
バングラデシュへの旅 vol.1
ブランドディレクターの生き方指南書
この世はパリやロサンゼルスだけではない!
11月にバングラデシュに行ってきましたので、全3回に分けて旅行記をお伝えいたします。
バングラデシュってどこ?という方のためにまずは簡単な解説を。
面積は日本の4割程度ですが、人口はおよそ1億7000万。首都のダッカには2000万人を超える人が暮らしています。国民のおよそ9割がイスラム教徒で、1971年にパキスタンから独立しました。
軍事政権が続いた後に民政移管したものの、世界で最も貧しい国の1つとして知られていましたが、1990年代後半からは経済発展を続け、最近でも7%前後の高い経済成長率を達成しています。
「世界の縫製工場」とも呼ばれ、勤勉で安い労働力を求めて各国からアパレルメーカーが相次いで進出。ファストファッションのタグにメイドインバングラデシュとされているのを見たことがあるかと思います。
私にとってのバングラデシュは、2006年にバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏が貧しい人々の為に少額の貸し付けを行うシステムをつくり、機能させた功績にノーベル平和賞をとったのですが、その時にTV番組でバングラの特集をやっていて、マイクロクレジットを利用して小さなビジネスを立ち上げたある村の4人の女性達の物語を見てからずっと行きたかった国でした。
世界最貧国の一つといわれていた国で、その女性たちが明るく未来を語り、「いつか私たちが日本を助ける時が来るわよ!」と話した、その顔の輝きがずっと心に残っていたからです。
そんな私のダッカ滞在記です。
DAY1
昨年30年ぶりに再就航したビーマンバングラデシュ航空というエアラインがありまして、NARITAからダッカまで直行便があります。
お値段も安く、機内もきれい。フライトアテンダントの方々もすこぶる親切で、これを利用しない手はありません。機内から見た富士山も美しいです。
食後にフルーツはいかが?と言われて「はい、リンゴ下さい」といったら、ドンとこのように置かれた。ナイフもフォークもなし(笑)
DAY2
まずはユヌス氏に敬意を払うためにグラミン銀行へ。
ユヌスセンターにノーベル平和賞をもらった時のパネルが飾られていて、たまたまいらした国際プログラム担当の大学の先生が説明して下さいました。
バングラにとってユヌス氏は大変な誇りに違いありません。援助をただ受け取るのではなく、自らの力でビジネスを作り出し、継続してやり抜いてゆく。そのシステムを実行レベルで作り上げたのですから。
今年の8月に勃発した政変で1000人余りの学生が亡くなり、今、ユヌス氏は暫定政府の代表を務めています。
見学に来ていたダッカの大学生と一緒に記念撮影。こうして2日目を終えました。
3日目以降はまた次回に!
ブランドディレクター”Y”
大学卒業後、インテリアブランドを立ち上げる。20年にわたるブランド構築経験を活かした後、ブランドコンサルティングを開始。DRESS HERSELFでは、自身の実体験や同世代の悩みをすくい上げ、女性の生き方をベースに、コンセプトからシーズン毎の企画、方向性などを牽引。世界中で暮らし、旅した経験があり、ロックで自由でパワフル。