ねぎらいのスプーン
健やかで美しい皮膚を保つためのスキンケアやライフスタイルを提案するブランド、『OSAJI(オサジ)』ブランドディレクターの茂田正和さんに、体の内側から肌や心をいたわるレシピを教えていただく連載の一回目。
今回は梅雨から夏へと向かう端境期を健やかに乗りきる「ねぎらい」のひと皿をご紹介します。
移ろう季節を、健やかに、やわらかく乗り越えるヒントになりますように。
「幸せ」とは、なにげないところにあるのかもしれない。
ゆっくりお⾵呂に⼊ったり、太陽の⾹りがする布団に横たわったり、
⼤切な⼈とのたわいもない会話や、部屋着の優しい肌触り。
暖かく滋味深いスープを飲む時も、そうなのかも知れない。
仕事のために、家族のために、はたまた美容のために、
やらなきゃいけないこと、やってはいけないことがたくさん。
我慢しながら頑張ってる。
昨⽇も、今⽇も、明⽇も。
束の間のひとときに、スプーンですくって⼝にはこぶ。
体を通って、胃腸に届くほっこりとした温もり。
素の私が、ふぅっとひと息つく。
「いつもありがとう、私」
vol.01/モロヘイヤと鶏ひき肉のスープ

梅雨から夏への端境期
シミ・シワ・夏風邪・夏バテ、それは全て紫外線が原因かもしれません。
紫外線を浴びると、体の中では活性酸素が発生し、その活性酸素が細胞を傷つけたり、免疫力を落としたりします。
梅雨から夏に向かう端境期に摂るべきは抗酸化成分。
抗酸化と聞くと「酸化しにくい成分」かと思いがちですが、実はとても酸化しやすい成分。体が酸化するより先に酸素を引き寄せて犠牲になってくれる頼もしい存在です。

今回のレシピに使う「モロヘイヤ」には、βカロテン、ビタミンB群、ビタミンK、ビタミンE、カルシウム、カリウムといった抗酸化物質が豊富に含まれており、紫外線ダメージから体を守るサポートをしてくれます。ぜひ、フレッシュな状態で日々の食事にとりいれてみてください。
材料
・モロヘイヤ…1束
・鶏むね挽肉…100g
・生姜…10g
・塩麹…大さじ1
・胡椒…小さじ1/2
・長葱…1/3本
・水…500cc
〈お好みで〉
・そうめん…1人前
・ごま油…大さじ1
・黒酢…小さじ1
作りかた

(1)鶏むね肉とすりおろした生姜を鍋に入れ、よくかき混ぜながら水を加える。

(2)弱火にかけ、時々かき混ぜながら沸騰させる。

(3)塩麹、胡椒、みじん切りにしたモロヘイヤを加えて温めたらお椀によそる。
(4)スープの上に白髪ネギをのせる。

(5)お好みで黒酢を加えて味変し、茹でてごま油と和えた素麺をつけて食べてもよし。
茂田正和
株式会社OSAJI 代表取締役 / OSAJIブランドディレクター
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音楽業界での技術職を経て、2001年より化粧品開発者の道へ進み、皮膚科学研究者であった叔父に師事。
2004年より曽祖父が創業したメッキ加工メーカー日東電化工業の化粧品事業として多数の化粧品を開発、健やかで美しい肌を育むには五感からのアプローチが重要と実感。
2017年、スキンケアライフスタイルを提案するブランド『OSAJI(オサジ)』を創立しディレクターに就任。
2021年にOSAJIの新店舗としてホームフレグランス調香専門店「kako-家香–」(東京・蔵前)、2022年にはOSAJI、kako、レストラン 『enso』による複合ショップ(鎌倉・小町通り)をプロデュース。
2023年、日東電化工業の技術を活かした器ブランド『HEGE』を手がける。
著書『42歳になったらやめる美容、はじめる美容』(宝島社)。2024年2月9日『食べる美容』(主婦と生活社)出版。