流れに乗りながら、好奇心の赴くままに
愛用者インタビュー vol.09
安仲 瑞穂さま(53歳)/プロデューサー・会社代表
今回ご登場いただくのは、動画番組の企画・編集などを手がけながら、地方の中小企業の新規事業立ち上げや経営支援など、複数の顔を持つプロデューサー、安仲瑞穂さんです。
キャビンアテンダントから専業主婦、輸入販売業を経てコミュニティへ参加し、気づけばビジネスの核心を担う存在に。「流されるように流れついたら今ここにいた」と笑う安仲さんですが、その言葉の裏に、確かな感性と好奇心の積み重ねを感じます。
安仲さんが今のお仕事を始めたきっかけから日々の暮らし、そして本への深い愛まで、たっぷりお話を聞かせていただきました。(聞き手:DRESS HERSELF坂上)

DH坂上:
まず、安仲さんのご経歴を教えていただけますか?一言では説明しきれないほど、多岐にわたってお仕事をされている印象があります。
安仲さん:
本当に一言では説明しにくくて(笑)。
今メインでやっているのは、動画セクションの番組を企画から編集、撮影まで一通りやっています。それと自分で会社もやっているので、地方の中小企業のプロデュースや新規事業の立ち上げを一緒にやる仕事もしています。コンサルティングという言葉があまり好きじゃないんですけど、気がつけばそういうお仕事がメインになっていますね。
DH坂上:
最初は全く違うお仕事だったんですよね。
安仲さん:
大学卒業後はキャビンアテンダントになったんです。当時はバブルが弾けた頃で、国内線・国際線ともに乗っていました。結婚して辞め、専業主婦をしていたんですが離婚することになって。じゃあ働かなきゃ、と社会復帰をして、流されるように流れついたら今ここにたどり着いたという感じです。
DH坂上:
最初はどんなお仕事から始めたんですか?
安仲さん:
まず毛糸の輸入販売を始めました。母がオーダーニットの会社をやっていて人脈があったので、その流れで。ただ私自身は編めないので、編める方と組んでやっていたんですが、ちょっと儲からないなと思って。そのときにあるコミュニティに参加していて、そこでメンバーとして活動しているうちに、「うちの仕事やってみない?」という流れに。コミュニティ運営から始まり、動画セクションができるタイミングで「じゃあそこに入り込んじゃおう」って、言われてもない仕事を勝手に作った感じです。
DH坂上:
それがもう5年以上続いているんですね。狙っていたわけじゃないのに、やってみたら得意だったという感じでしょうか。
安仲さん:
実はずっとコンプレックスだったんです。ひとつの会社に長く所属する生き方に憧れていたので、自分はアウトローだと思っていたんですけど、最近ようやく「まあいっか、これで」と思えるようになりました(笑)。
DRESS HERSELFとの出会い
DH坂上:
DRESS HERSELFとの出会いは、ブランドディレクター”Y”ことDEDEさんとの繋がりなんですよね。
(ブランドディレクター”Y”の連載一覧)

安仲さん:
あるコミュニティー内で知り合ったんですけど、FEATUREのDEDEさんのスタイリングを見て、色や形が好きな雰囲気でこっそり見ていたんです。そうしたらDEDEさんが「東京でsalonをやるわよ」と教えてくれて。

DH坂上:
そのとき、シルクモダールの黒いワイドパンツをご購入くださったんですよね。
安仲さん:
履いてみたらすごく良かったんです。すぐに母と妹にもお揃いで買いました。お部屋用かなと思っていたんですが、実際着てみたら外でも「あ、大丈夫じゃん」と思って、それからはずっと着ています。
DH坂上:
ありがとうございます。外でも大丈夫、と思われたキッカケなどありますか?
安仲さん:
ニュートラルなんですよね、色もシックだし。ストレスフリーで体のラインを拾わないですし、素材が良いのもわかるので。
DH坂上:
お母様もよく着てくださっているとか。
安仲さん:
母はオーダーニットの会社をやっていたので、素材や縫製にはすごく厳しいんです。レッグウォーマーも内側にシルクが入っているのをちゃんとわかっていて。シルクモダールのパンツも一番似合っていたのは母でしたね。

DH坂上:
レッグウォーマーもたくさんご愛用いただいているとうかがいました。
安仲さん:
レッグウォーマーは何足買ったかわからないくらい(笑)。サイズと色味と、内側がシルクというところが本当に好きで。山形県に友達が多くて毎月のように行くんですが、あそこは本当に寒いので。友達みんなに配っています。
DH坂上:
ほかのアイテムはいかがですか?
安仲さん:
ドルマンスリーブのシアーシャツにめちゃくちゃハマって、色違いで買いました。この形と柔らかさがとにかく好きです。袖をまくり上げて着たいので、しっかり腕でとまるのもすごく良い。やっぱり写真で見るのと実際に着るのとでは、全然違いますね。

DH坂上:
DRESS HERSELFのデザイナーも腕をまくるのが好きなので、ボタンの位置にはすごくこだわったんです。安仲さん、本当に着こなしがお上手でとても素敵です。ほかにお洋服を選ぶ際、大切にされていることはありますか?
安仲さん:
締めつけないことですね。自分が着ていてラクなのが一番で、ちょっと違和感のある着心地で出かけてしまうとずっと気になっちゃう。気に入った服を着回して出かけることが多いです。仕事ではリュックを使うことが多いので、引っかかりが心配でシルクサテン系にはなかなか手が出せないんですが……シャツやワイドパンツは本当によく着ています。
本と哲学と、知ることの楽しさ
DH坂上:
最近ハマっていることを教えてください。
安仲さん:
実は超陰キャなので、本が好きです。
仕事を始めた頃は、お会いする方の著書中心でビジネス書や実用書が多かったんですけど、最近は哲学的な本を読むのが好きになってきていて。関連する本をどんどん繋げて読みながら、頭の中でリンクしていくのが楽しいというか。本に飽きたら休憩で笑える本を読む、という感じです。だから家は積読(つんどく)だらけ。買ったことを忘れて同じ本を買おうとすることもあります(笑)。
DH坂上:
何かおすすめのタイトルはありますか?
安仲さん:
私の”推し”は、一橋大学の教授でもある楠木健さんがお悩み相談をする『好きなようにしてください』(楠木建著)、
仏教哲学・東洋哲学の本で入門にピッタリなのは『自分とかないから』(しんめいP著)、
少し深いものがお好きなら『暇と退屈の倫理学』(國分功一郎著)、
もっとリラックスしたものが読みたいなら『ゆとり三部作』(朝井リョウ著)、
これは爆笑するので電車で読んではいけない本ですが(笑)。
DH坂上:
たくさん教えてくださってありがとうございます。哲学書、とても気になります。
安仲さん:
ただ私は、難しいなと感じたら読み進めないと決めているんですよ。無理だと思ったら積んでおいて、時期が来るまで待つ。必ず読める時が来るので。
DH坂上:
安仲さん、とても博識で勉強熱心だと思われますが、子育ても何か教育方針などあったのでしょうか?
安仲さん:
子供は2人とも成人していて、もう別々に暮らしているんですけど。あんまり勉強しろと言ったことがないんですよね。そういえば息子が中学受験するとき、彼はそんなに熱心に勉強していなかったので、「じゃあ私も受験する!」って宣言して大学を目指したんです。そうしたらものすごく大変で。子供たちにかまっている時間がなくなっちゃった(笑)。その後、私も息子も無事に合格したので良かったんですけど。
DH坂上:
すごいエピソードですね(笑)。なかなか真似しようと思ってもできないです。
年齢を重ねて変わってきたこと
DH坂上:
普段、健康や美容で心がけていることはありますか?
安仲さん:
本当に何もしていなくて。大酒飲みだし、日焼け止めも苦手。レーザーとかの美容医療もあんまり興味がない。シミとかシワとかもう自然に任せていいんじゃないかっていう気持ちがあります。仕事でずっと頭を使っているので、ストレス解消として早い時間からワインを飲める日は飲んでいます。食事は食べたいものを食べたい時に食べるというスタイル。カップ焼きそばとかも食べちゃいます。食べると後悔しますけど(笑)。
DH坂上:
ワインの産地でおすすめはありますか?
安仲さん:
山形のワインは美味しいですね。昨年、3ヶ月ほどプチ移住してぶどう畑をボランティアで手伝ったことも。私、福岡出身なんですけど山形が合うみたいで。月に一回は充電しに行っています。
DH坂上:
お買い物の仕方は年齢とともに変わってきましたか?
安仲さん:
余計なものを買わなくなりました。若い頃は色違いで3枚とか買っていたんです。でも安いからと飛びついたものは長く続かなかったという経験を重ねて、今は本当に気に入ったものだけ買うようになりました。あと、大事にし過ぎないで、惜しみなく着るようにしています。いいなと思ったものは、ちゃんとその時に着てあげないとですよね。
焦らずに、俯瞰して見ること
DH坂上:
安仲さんにぜひお聞きしたいことがあって。
AIの台頭や不安定な世界情勢など、なかなか先が読みにくい時代で、漠然とした不安を抱えている方が多いと思います。私自身も今の仕事をずっとできる?この先の日本はどうなっちゃの?など言い知れない不安を感じていますが、この変化について、どう思われていますか?
安仲さん:
私は割と長期的なスパンで物事を見るのが好きなんです。長い目で見たらいつも同じような変化があって繰り返してきたのが分かるので、ここ最近の技術の革新も、いつもの変化の一つかなと見ています。ただ、以前よりも変化のスピードは早いとは感じています。でも焦らずに俯瞰して見ています。もちろん私もAIはすぐ試したくなるし、新しい技術はどんどん取り入れてもいいと思います。まだ自分の中でも付き合い方を模索中ですが、あんまり悲観的に捉えてはないですね。
DH坂上:
なるほど。AIはどういう使い方をされていますか?
安仲さん:
スケジューリングをしてもらったりとか、アイディア出しを手伝ってもらったり、壁打ちをしたりですかね。
私はスケジュール管理が大の苦手。そういう事務的なことはAIが得意なので助かっていますね。ただ文章などAIで書いている場合はすぐにわかりますね。だから私の感覚としてはAIはあくまでサポート。仕上げは自分でやりたいという気持ちはあります。
開きたくなるコンテンツを期待
DH坂上:
最後に、今後DRESS HERSELFに期待することはありますか?

安仲さん:
仕事でも着られるもう少しカチッとしたアイテムがあると嬉しいなと思います。
それと読み物としてのオウンドメディアがもっと充実したらいいな、と。新聞を開くような感覚で、次は何があるかなって開きたくなるようなコンテンツがあると素敵だなって。DRESS HERSELFの世界観に合ったキュレーション記事だったり、意外なコンテンツがあったりとか。ブランドらしくない方向性のものをあえて持ってきても面白いかも。
DH坂上:
それは面白いですね!ぜひ宿題にさせてください。
安仲さん:
あと私、お腹周りを引っ掛けがちで「引っ掛けの女王」と呼ばれるほどなんです(笑)。できればシルクでも丈夫な生地があると嬉しいです。
DH坂上:
素材探しは私たちの核でもありますので、すごく貴重なご意見です。まずは素材ありきでそこからデザインを考えるというブランドですので、丈夫なシルク、探してみますね。
今日はたくさんお話を聞かせていただきありがとうございました。
〜インタビューを終えて〜
ご自身を「真面目」と分析する安仲さんですが、素敵な笑顔とお茶目な語り口に、まるで楽しい女子会のようなひと時でした。その軽やかさの奥には、確かな好奇心のアンテナと、未来を見据える聡明さを感じます。
息子さんと共に受験勉強に励み、二度目の大学生活を送るという並外れた有言実行力も、安仲さんの手にかかれば軽妙なエピソードに。未来を悲観せず、流れに身を任せながら自分を信じる生き方は、本当に素敵で見習いたいことばかりです。衣服だけでなく、心も生き方も「締めつけない」。そんな安仲さんのしなやかな強さを支えるブランドでありたいと思います。




